JMoF 2027 プログレスレポート 2号

2026.09.10 18:00

代表の言葉

みなさんいかがお過ごしでしょうか。まんぐです。

2026年もあっという間に半分以上が過ぎ、JMoF 2027の開催情報告知も日に日に増えているところです。

今回は、前回(JMoF 2026)からの最も大きな変化のひとつである会場移転について、JMoF実行委員会の代表として考えてきたことを書き記そうと思います。

部分的には前回の閉会式やその後の企画で喋ったこともあるのですが、こうしてあらためて筆を執るのは、(個人の考えとは独立した)JMoF公式の考えをきちんとまとめた形で発信する必要がある、と考えたからです。

***

イベントの会場は、イベントの性質に少なくない影響を与えます。

JMoFが今回、Aichi Sky Expoという新会場への移転を決めたのは、何よりもまず、ここ数年の参加者数の増加に対して、これまで使用してきた会場(ロワジールホテル豊橋)の規模が不足していたということにあります。多くの参加者を迎えることはJMoFとして大きな喜びである一方、混雑する会場の中でいかに参加者の安全を確保するかは大きな課題となっていました。

事実、JMoF 2026では参加登録数に上限を設定し、それまで実施していた現地での当日参加登録の受付を行いませんでした。これはわたし個人としても本意ではなく、安全管理上の理由から苦渋の決断をした結果です。

わたしは、開催規模を大きくすることそれ自体は、JMoFが積極的に目指すべき目標だと考えていません。

しかし、わたしたちの世界や活動(お堅い言い方をすれば「ケモノ文化」と呼んでもよいでしょう)をもっと実り豊かに、もっと楽しいものにすることを考える上で、さまざまな人が気軽に、望めばいつでも参加できるような余地がない状況は、あまり望ましいものではない。加えて、(現在たまたまそうなっているだけではありますが)日本国内のケモノ関連イベントやコンベンションのなかでも相対的にかなり大規模なものとなっている今のJMoFがどの程度の参加者数を受け入れることができるのか、試みる余地を残しておくことはケモノ文化全体にとってもおそらく有益なことだろう。そうわたしは考えています。

また、複数日にわたって開催されるJMoFに、参加者のみなさんの多くは宿泊を伴って参加しています。そのような状況下で、会場と直結の宿泊施設は即座に満室になる状況が続いており、近隣の宿泊施設が徒歩圏内に乏しかったことも、近辺に十分な数の宿泊施設を確保できる新たな会場を見つけなくてはという大きな動機となりました。

***

かくして、JMoF 2027では参加登録数の上限を廃し、これまで通り当日参加登録を受け付けられるようにすることを目標として、これまで10年以上にわたってお世話になった会場を離れることをわたしとJMoFは決断しました。しかし、これにはいくつもの困難が伴いました。

「十分な数の参加者を収容できる」「徒歩圏内に十分な数の宿泊施設を確保できる」ことに加え、わたしが今回重視したのは「宿泊施設内や近隣の屋外など、占有している会場の外部を(着ぐるみなどの)自由な装いをした参加者がある程度自由に通行できる」環境を保障することでした。着ること/装うことを通じた表現活動がケモノ文化において小さくない意味を持っていると考えればこそ、この条件は諦めたくありませんでした。しかしこの条件は、新会場の選定を非常に難しいものにしたのも事実です。幸い、今回の会場であるAichi Sky Expoや今回の公式ホテルである東横INN中部国際空港II、およびその周辺では、(制約はあれど)一定程度こうした条件を叶えることができました。公式ホテルでJMoF向けに確保していただくことができた宿泊定員だけでも、これまでの倍以上となっています。

これまで使用したことがないほど大きな展示場型の会場を選定したことは、JMoFの予算組みにも少なくない影響をもたらしました。支出の増大を収入で賄おうとすれば、転嫁先は限られています。端的に言えば、その最たるものは参加費です。

参加費の設定にあたっては、毎年実行委員会内部でスタッフたちが議論を重ねていますが、今年はその議論は特に苛烈なものとなりました。JMoFの参加に最低限必要となる参加費が大幅に増加するとなれば、先述したような「さまざまな人が気軽に、望めばいつでも参加できるような」環境の実現は危うくなるのではないか。JMoFが行おうとしている活動とのバランスは取れているのか。新会場での参加者数をどう見積もるべきか。継続的な運営を担保できる額とは……等々、要素は枚挙に暇がありません。正直なところわたしも、参加費を見直さざるを得ないことはある程度覚悟していましたが、その上げ幅は当初予想していた程度を上回っていることを認めなくてはなりません。

他方、公式ホテルのJMoF参加者向け宿泊プランは、より手頃な価格でみなさんにご案内することができました。宿泊を伴って参加する方の多さを考えれば、JMoFへの参加にあたって発生する総費用の増大が多少なりとも抑制できたことは、喜ばしいことだといえるかもしれません。しかしこれも、宿泊施設における体験の質がどう担保されるかという点では、手放しで喜べるのかと疑問に思う向きもあるかもしれません(例えば、宿泊施設が会場と直結ではなくなったことを残念に思っている方は少なくないでしょう)。また、宿泊抜きで参加を考えている方にとっては、参加費の変動幅がより切実なものであることはいうまでもありません。

より高額な参加費の負担をみなさんに求める形となっていることを、「会場費の増大」や「参加者数増加幅の慎重な予測」といった言葉で説明することはできますが、そうした言葉以上にわたしたちに求められていること、わたしたちができることは、JMoFを「参加してよかった」と思ってもらえる場所にすることだと考えています。JMoFの運営は有志のボランタリーな活動を基盤としていますが、コンベンションの運営にあたってみなさんから参加費をいただいていることの意味がそれによって軽くなることはありません。むしろボランタリーに成立している場だからこそ、スタッフだけではJMoFは成り立ちません。あらゆる参加者のみなさんを含むわたしたちで、来るJMoF 2027を、そして将来のJMoFを素晴らしい場所として作り上げていけたらと思っています。スタッフ一同、そのための運営業務に惜しみない労力を注いでいる毎日です。

***

2年前、JMoF実行委員会の代表になったわたしは、以下のように書き記しました。

いろいろなものを受け入れることができるコンベンションとして、参加者のみなさんにもっともっと大きな夢を見せることができるような、「こんなにすごいことができるんだ、そしてその中に自分がいるんだ」と感じてもらえるような場所でありたい。そのために、先人がつくり上げてきたものを受け継ぎつつ、みなさんの手も借りながら、挑戦を続けていきたいなと思います。

10年以上使い続けてきた場所を離れて新会場に移動するという今回の決断は、まさにこの挑戦にほかならないわけですが、挑戦というのは得てして容易なものではありません。

特に今回の会場移転という挑戦は、JMoFに参加するみなさんの体験をこれまでと大きく変える可能性が高いものです。

会場から宿泊施設までの屋外の徒歩、周辺の量販店や飲食店の営業時間、街中を離れた空港島という特殊な環境……。とりわけ、これまでのJMoFに参加したみなさんにとって、こうした環境の不便さを痛感することは多いかもしれません。

わたしからみなさんへのメッセージは「すまん、生き延びてくれ」です。

空港島のコンクリートジャングルという過酷な環境でも、それを笑い飛ばすようなエネルギーでサバイバルしてほしい。

今年のテーマの設定にあたっては、そんな思いを込めながら「Lost in Transit」(これ自体は『ターミナル』という映画の元ネタにもなった、フランス・パリのシャルル・ド・ゴール国際空港から出られないまま数年間生活し続けた人物のエピソードに基づきます)に「セントレア漂流記」の邦題をつけました。

では、来年1月、空港島でお会いしましょう。ご武運を。

(まんぐ)

部署だより

会場・地域部門

新たな開催地である中部国際空港(セントレア)周辺は、これまでの開催地である豊橋とは立地が大きく異なるため、参加者の皆さんのより良いコンベンション体験の実現のためにさまざまな調整を進めています。

会場(Aichi Sky Expo)や公式ホテル(東横INN中部国際空港Ⅱ)の徒歩圏には、空港ターミナルやフライト・オブ・ドリームズ内に多数の飲食店やコンビニがあります。夜は閉店が早い店が多いことを鑑み、会場内のフードコートやカフェなどもあわせて利用できるよう準備しています。

また、会場と公式ホテルとの間は約700m、徒歩9分ほどですが、着ぐるみを着たままでも乗車できるシャトルバスの運行も予定しています。

詳細は決まり次第順次公開しますので、続報をお待ちください。

(Zuilang)

ステージエンジニアチーム

今回、パフォーマンスステージの募集期間がとても短くなってしまい、パフォーマーの皆さんにはご迷惑をおかけしております……。これについて、この場をお借りして少し事情をお話させてください。

私たちステージエンジニアチーム(SET)は、パフォーマーの皆さんが本番で安心してしっかりと練習の成果を出し切ってヒトもケモノも魅せられるよう精一杯サポートします。これを実現するにはSETがまずすべての動きを把握して、問題なく進行できるように十二分な準備をすることが必要不可欠になります。

ただ、今回は会場が変わったことが大きく響いています。

今まで(ロワジールホテル豊橋)のノウハウはもちろんのこと、新しいステージを運営するにあたって、ありとあらゆる新規の調整がのしかかっています。冒頭でも触れたように、SETはステージを安心できる場所にしたいので、まずはステージ運営そのものをしっかり調整するための準備を優先的に確保しています。パフォーマンスステージのパフォーマー募集の締切が前倒しになっているのは、こうした事情によるものです……。

特に大きく変わるのはリハーサルです。今まではクローズドな空間で通しリハーサルまでできましたが、今回はオーディエンスから見える状態でのリハーサルとなることが必至で、通しリハーサルも実施できない(実質的に“本番”になってしまうため)見込みです。その分、パフォーマーの皆さんがやりたいことを前回以上に準備段階でしっかりと認識を合わせておき、当日は最小限の確認に留めて本番に臨む必要があります。

もっとハードルを下げて、より多くのパフォーマーの皆さんに気軽にパフォーマンスしていただけるステージにすることも、心の中ではずっと目標に掲げています。ですが、コンベンションの規模が大きくなるにつれて、このバランスも取りにくくなってきていることもまた実情です。応募条件に審査用の動画の提出をお願いしているのも、SETがパフォーマーの皆さんのパフォーマンスの内容をしっかり把握して、パフォーマーの皆さんの演技をしっかりと送り届けるということが、現状のステージで技術的にできるのかどうかを確認するためですが、それゆえにハードルが高くなってしまっていることは事実で、ほんとうに心苦しく思っております。

最後に、2022年以降、SETが海外のパフォーマーの皆さんをうまく受け入れられていないこともお詫びさせてください。新しい会場でJMoFが成長した暁には、皆さんによいお知らせができると信じています。日本のケモノシーンに興味を持っていただき、心から感謝いたします。

いろいろお話をしましたが、こうした制約を乗り越えてご応募いただいたパフォーマーの皆さんには心の底から感謝しておりますし、しっかりとサポートしていきたい所存です。パフォーマンスステージの次の章を、皆さんと一緒に形作っていければ嬉しいです。改めて、どうぞよろしくお願いいたします……!

(GINKO)

ディーラー部門

ディーラー部門です。

新しい会場ということで、ディーラーズルームも新しいかたちで実施いたします。

まず、名称が「ディーラーズルーム」から「ディーラーズデン」に変わりました。前回までは部屋(ルーム)を借りて行っていた当企画ですが、次回からは大ホールの一角にディーラーの皆さんの思い思いのすみか(デン)を構えるような形で行っていきたいという願いを込めています。これまでよりさらに沢山のヒトの方やケモノの方が遊びに来てくれることを期待しています。

そんなディーラーズデンですが、出展費が以前よりも上がりました。今まではホテルさんからお借りできていた机や椅子が、新しい会場となってすべてレンタルとなり、他にも色々と……必要経費がかかってしまいまして……すみません。

その代わり、実施日が2日目(今回は2027年1月9日(土))に変更となったうえ、なんと開室時間が12時〜20時(予定)と、8時間の長尺開催となります!

より沢山のお時間をお使いいただけますので、ディーラーの皆さんはぜひコミッションをしたり、途中でお店を閉めて遊びにいったりなど、うまく活用していただけたら嬉しいです。

初めてのことばかりですが、皆さんが思う存分に楽しめる企画となるように頑張ります。ぜひ参加していただければ幸いです!

(犬耳もえ太)

SNS部門

次回は会場が変わることもあり、皆さんの心配や疑問が昨年度よりも多くなるのは自然なことだと考えています。SNS部門ではこうした状況に対応できるよう、従来の運用から少し変えて、より積極的に参加者の方にアプローチできるような体制を整えています。皆さんが新しいJMoFを安心して楽しむことができるよう、正確かつより“アグレッシブ”に皆さんに情報をお届けできるように努めていきます。

JMoF 2027が始まるのは来年の1月8日(金)ですが、ぜひ皆さんも「次はあんなことがしたい」・「前はこんなことがあった」など、開催までの期間中もふるってJMoFの話題を出していただき、一丸となって空気を盛り上げていければと思います。私たちもそのお手伝いができるような情報発信を心がけていきます。

(ぶんぶん)